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2004年08月29日

この夏の「ガンガン」 報告 2

[感想]

こんなネタであんまり引っ張るのもどうかと思うので(笑)、東京展の会期最終日である本日のうちに書いときたいと思います、「世紀の祭典 万国博覧会の美術」でのアレクサンドル・カバネルの「ヴィーナスの誕生」レポートを!

前のエントリーで「エロい」「エロい」と、ネタっぽく書いてきたので
「一体アンタはどういう感覚で美術鑑賞してんだ?」
と不遜な奴だと思う方もいるでしょう。
8年越しの「この絵に会いたい!」という気持ちを遂げられた喜びゆえ、はしゃいでいるのだと
ご容赦頂けるとありがたいです。

"ヨハネがぁ、アレクサンドル・カバネルのぉ、「ヴィーナスの誕生」をぉ、見てきたぁ~"

「世界ウルルン」風に下條アトムのNAが聞こえちゃうくらい、
自分的にはものすごい感動的な「出会い」だったんです。
そのあたりから話しておきましょう。

アレクサンドル カバネル作の
「ヴィーナスの誕生」

カバネル作の「ヴィーナスの誕生」の存在を知ったキッカケは一冊の本。
「天使のひきだし」(視覚デザイン研究所 編: 1995)という、「天使」についてのイラスト解説本でした。

ふつう、「ヴィーナスの誕生」と言えば、ルネサンスの象徴にもなっているボティチェリの作品ですね?
(AdobeのIllustratorのイメージとしても長く使われてました。今はどうなんでしょう?)
そのイラスト本を読むまでそういうタイトルの絵画がいくつもあるなんて知らなかったし、
そもそもボティチェリの「ヴィーナスの誕生」には全く興味なかったのですが…

【参照】
「天使のひきだし」(視覚デザイン研究所 編: 1995)
ボティチェリ「ヴィーナスの誕生」/ テレビ東京「美の巨人たち」サイト


カバネルの「ヴィーナスの誕生」

その本で カバネルの「ヴィーナスの誕生」を、知ったときの衝撃ときたら…ガツーーン!
「いつかパリ旅行の時は、必ずオルセーで見るのだ!」と一瞬にして決意するくらい。
(もっとも、「すぐオルセーに行こう」ってほどじゃなかったんですが…)

ところが今回、絵のほうが日本にやってくると。しかも、上野で見られるというじゃないですか!
うっは! そりゃ、行かないわけない。
100分の1の費用で会える! と。

【参考】
「アレクサンドル カバネル」の名をgoogleで検索しても、日本語サイトでは、現状ではあんまりヒットがない。日本では、あまり興味持たれていないのかしら…?  でも独特の艶っぽさと、肌の質感、とくにヲタの皆さん、キライじゃないはずなんですが。もちろん、「ヴィーナスの誕生」以外の作品も!
カバネル作品ポスター
googleで「アレクサンドル カバネル」検索


皇帝ナポレオン3世の"萌えキャラ"?

で、この絵の魅力、一言で言えば、やっぱり「エロさ」ということになると思うんです(笑)。
実物は横4m、縦2mくらいの巨大な絵画。
まるで「PLAY BOY」誌から抜け出たような巨大なヴィーナス!
透ける白い皮膚、豊かな乳房とくびれた腰(19世紀絵画にしてこのスタイルのよさ!)、長くて、つやつやと光る髪。無防備な(あるいは無防備を装っている)左腕、誘ってる右腕。
大きな絵の場合、近くで見ると筆跡が案外大雑把だったりすることがありますが、カバネルはきっと几帳面だったのでしょう。近くで見ても、この肌の「つるん」とした質感や透明感は変わりません。
足の指がしなっているあたりなんかも要チェックです! 相当いやらしい(ぽ)。

名画だというのに、ものすごく強烈なセクシー光線を放っていて、絵の前にじっと立ち止まって見るのがなぜか恥ずかしいんです!
これには参りました(笑)。
しかし、逆に、それほどまで圧倒してくる美しさって他にありますか? 
たぶん、エッチなグラビア写真を拡大してもこんなにも艶っぽいエロさは感じられないでしょう。
部分部分に近づいて見てみると、どの部分も気品漂うストイックさと驚くばかりの技巧に満ちた絵画なのです。
ところが全体として見ると、ものすごい色香をたたえている。赤面してしまう。
展示会のガイドによれば、皇帝ナポレオン3世(ナポレオン・ボナパルトの甥)が大金を投じてこの絵を購入し、第2回パリ万博(1867年)に出品したのだとか。
ああああ、そっか! わかった。これ、「皇帝様の"萌えキャラ"」ポスターだったんだ!

絵画だからこそできる、作家による巧みな扇情演出。
ストイックとセクシーの共存、抑制と欲望の葛藤…これらの絶妙なアンビバレント。

この作品の「エロさ」の本質はアキバ系の「萌えキャラ」の設計思想と寸分変わらないじゃないですか!

これ、今回のヨハネの大発見です!


美術館からの帰り道、非常に満たされた気持ちで国立博物館「平成館」を後にしました。 先に書いた日本の工芸へのリスペクトと、「エロティシズム」に関する発見の感動とともに…(笑)。

こんな感想を得られる展覧会なんて、やっぱりちょっとないですよ。本当にオススメのエキシビションです。

あ、これから行かれる方にアドバイス。会場で販売されている目録(パンフレット)はたいへんオトク♪ 展覧会に足を運んだら迷わずご購入されることをオススメします。

Posted by Johane at 2004年08月29日 00:44

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